就職活動、お疲れ様です!
給料や福利厚生など、様々な情報を見比べている中で、「退職金」という言葉を目にすることも多いのではないでしょうか。
「遠い将来の話だし、今は考えなくてもいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、退職金はあなたの将来の生活設計に大きく関わる、企業選びの重要な要素の一つです。
この記事では、就活生の皆さんが知っておくべき「退職金のキホン」と、企業選びでチェックすべきポイントをわかりやすく解説します!
💡 そもそも「退職金」って何?
1. 定義:功労に報いる一時金・年金
退職金とは、従業員が退職する際に、企業から支払われる金銭のことです。長年の勤労に対する功労報奨や、退職後の生活を支援する生活保障としての意味合いがあります。
2. 重要な事実:法律で義務付けられていない!
ここが最も重要です!
実は、企業が従業員に退職金を支払うことは、法律で義務付けられていません。
退職金の制度があるかどうか、どのような仕組みで支払われるかは、各企業の就業規則や退職金規程によって定められています。そのため、そもそも退職金制度がない会社も存在します。
💰 退職金の3つのタイプ
退職金制度には、大きく分けて3つの支給形態があります。
| タイプ | 概要 | 特徴 |
| 一時金 | 退職時に一括で支払われる | 最も伝統的な形。手元にまとまった資金が入る。 |
| 年金 | 退職後、一定期間または生涯にわたって分割で支払われる | 安定した老後の生活費の基盤となる。 |
| 両方 | 一時金と年金が併用される | 企業の制度設計による。 |
📊 就活生が知っておくべき3つの退職金制度
最近の企業で主流となっている、具体的な制度を3つご紹介します。
① 退職一時金制度
- 企業が社内で積み立て、退職時に一括で支払います。
- 支給額の計算方法:
- 最終的な基本給 × 勤続年数に応じた係数
- 在職中の貢献度(ポイント制)に基づく計算
- ポイント:勤続年数が長くなるほど、支給額も増える仕組みが一般的です。
② 確定給付年金(DB:Defined Benefit Plan)
- 将来受け取れる給付額があらかじめ確定している年金制度です。
- 年金資産の運用は会社が行います。
- ポイント:約束された額を受け取れるため、安定性が高いと言えます。
③ 確定拠出年金(DC:Defined Contribution Plan)
- 会社と従業員が掛け金を拠出し、従業員自身が運用商品を選んで運用します。
- 将来受け取れる額は、運用実績によって変動します。
- ポイント:自己責任で運用を行うため、積極的に資産形成したい人に向いています。近年、導入する企業が増えています。
🔎 企業選びで「退職金」をチェックする重要ポイント
退職金制度は、あなたのキャリアや老後の生活に直結します。以下のポイントを意識して、情報収集を行いましょう。
1. そもそも退職金制度が「ある」か「ない」か?
まずはこれが最大のポイントです。特にベンチャー企業や中小企業では、退職金制度がない場合もあります。
2. 制度のタイプ(一時金・年金・DC/DB)は?
企業によって仕組みが全く異なります。
- **「確定拠出年金(DC)」**の場合、入社後の資産運用の知識と意欲が求められます。
- **「退職金制度そのものがない」**場合は、その分を「給与」や「賞与」として受け取り、自分で老後資金を積み立てる必要があります。
3. **「前払い退職金」**制度がないか?
企業によっては、「退職金を月々の給与に上乗せして支払う」という形をとっている場合があります。
一見、給与が高く見えますが、これは退職時にまとまったお金を受け取る権利を放棄する、ということになります。その制度があなたのライフプランに合っているかを考えることが大切です。
4. 情報の調べ方
これらの情報は、以下の場所で確認できます。
- 企業の採用ホームページの「福利厚生」欄
- 会社説明会や面接時の質問(聞き方に注意しつつ)
- 内定後の入社承諾書や就業規則(確認できる場合に限る)
✅ まとめ:退職金も「トータル」で考えよう!
退職金は、単なる「おまけ」ではありません。あなたの生涯賃金や老後資金を考える上で、非常に重要な要素です。
- 目先の給与だけでなく、退職金も含めたトータルの処遇を比較する。
- 退職金制度がない場合は、その分を自分で老後資金として積み立てる計画を立てる。
- **確定拠出年金(DC)**の場合は、入社後の運用の勉強が必要になる。
遠い未来の話かもしれませんが、企業選びは、将来のあなたへの投資です。この記事が、皆さんの納得のいく就職活動の一助となれば幸いです!

